はじめに
目次
1.公的機関へ申請
家がある自治体へ『解体工事届』
解体工事を始める7日前までに、家が所在する自治体へ解体工事を行うことを正式に通知するための「解体工事届」を提出する必要があります。
自治体により必要書類が異なりますが、届出には建物の所在地や解体業者の情報、解体計画や工事期間などの記載が必要です。
接する道路の管理者へ『道路使用・占用許可申請』
解体工事の際には、工事車両や重機が道路を使用する場合があるため、道路の管理者に「道路使用・占用許可申請」を提出し、許可を得る必要があります。
これにより、工事中の交通安全や周辺環境の保全が図られます。
アスベストに対し『特定粉じん排出等作業の実施届出』
古い家屋ではアスベストが含まれていることがあり、その処理には特別な注意が必要です。
アスベストを含む建材を取り扱う場合「特定粉じん排出等作業の実施届出」を提出し、適切な処理方法を採る必要があります。
アスベスト(石綿)とは…
天然の鉱物で髪の毛の約5000分の1ほどのとても細かな繊維状です。
アスベストは耐久性や耐熱性に優れているため、以前までは建材や摩擦材として多く使われていましたが、肺など病気の原因に成り得ることから現在では使用が制限されています。
以上のお手続きは、富士産業株式会社にて代行いたします。
委任状に押印が押印が必要となりますので、ご準備ください。
2.公的機関に解体工事助成金の申請
地域により異なりますが助成金・補助金の申請について、最寄りの市役所 建築課へ受付が可能であるかご相談ください。
何の書類が必要であるか詳しく確認しておく事をおすすめいたします。
助成金申請用のお見積り作成は、富士産業株式会社にて承ります。
3.家の解体を開始する前に「ライフラインの停止」
ガス・電気・通信回線など契約者にてライフラインの停止お手続きを行ってください。
尚、水道のみ工事完了後の停止をお願いしております。
停止手順は、以下をご参照ください。
電気の停止
工事中の感電事故の原因となり得るため、電力会社に連絡して電気の供給を停止してください。
また、建物外の電線から建物の配電盤へ引き込んでいる電線がある場合は、電線の撤去も電力会社へお伝えください。
連絡時に『解体工事の為、電気の停止と引き込み線の撤去』と伝えていただくとスムーズです。
ガスの停止(ご契約者の立合いが必要)
ガス会社に連絡して供給を停止します。その際に地中にガス管が無いかも確認を行ってください。
ガス漏れが事故原因に成り兼ねないため必ず事前に停止をお願いします。
“解体後に” 水道の停止
工事中に水を使用する必要があるため、水道のみ解体工事が完了した後に停止をお願いしています。
工事終了後に水道局に連絡し停止手続きを行ってください。
地中に引き込み水道管があるかどうかの確認も必要です!
水道局で 給水装置図面 及び 閲覧用水道管管理図面 を交付しておくと安心です。
尚、書面を取得できるのは以下の方へ限られます。
また、地域により取得費用がかかる場合がございます。
(1)当該水道所在地の水道使用者
(2)当該水道所在地の給水装置所有者(建物のオーナーの方など)
(3)当該水道所在地のアパート・マンションなどの管理をなさっている方
給水装置図面とは…
給水装置(建物内で水を供給するための設備)の設置や建物が完成した際に設定通りに工事が行われたことを示す竣工図面で、個別の給水装置の管理に用いられます。
閲覧用水道管管理図面とは…
建物ごとに給水装置の配管状況が記載された図面をさします。
給水装置の設置や建物が完成した際に設定通りに工事が行われたことを示す竣工図面で、個別の給水装置の管理に用いられます。
給水装置の配管系統や使用している給水管の口径、管種、給水用具は記載されており詳細を把握する資料です。
電話・インターネット・ケーブルテレビなど通信回線の停止
各サービス提供者に連絡し、解約や停止手続きを行います。
4.その他するべきこと
公的機関への申請やライフラインの停止の他に、以下も確認しておくとスムーズに工事進行が可能です。
建物の名義人と相続人、抵当権を確認
後々のトラブルを防ぐために建物の名義人や相続人、抵当権者を確認します。
特に相続物件の場合は、全ての相続人の同意が必要となることが多いです。
浄化槽の汲み取り作業の依頼
排水の汚水処理設備が地面に埋設された浄化槽という仕組みがあります。
浄化槽が設置されている場合、事前に汲み取り作業を依頼しておくことで解体工事中の衛生環境が保たれます。
庭木・庭石の処分方法を協議
古い家屋の場合、解体前に古井戸やお稲荷様のお祓いを行うことがあります。
お祓いを希望する場合は、依頼先の神社や僧侶を決めて依頼し、お祓いの手配を行ってください。
解体前のお祓いをするなら依頼先を決める
古い家屋の場合、解体前に古井戸やお稲荷様のお祓いを行うことがあります。
お祓いを希望する場合は、依頼先の神社や僧侶を決めて依頼し、お祓いを手配してください。
近隣住民への工事内容の説明
近隣の方々へ事前に工事内容(工事の概要や期間、騒音対策など)を説明し同意を終えておくことが重要です。
弊社よりご挨拶は必ず行いますが、施主様からも差し上げた方が理解が深まり問題が生じにくいです。
5.解体前にすることで節約に
解体工事には費用がかかりますが、事前にできることを行うことで節約が可能です。
以下のポイントを押さえておくと、コストを抑えることができます。
残置されている家具・家電の処分
解体する家に残っている家具や家電を自分で事前に処分しておくことで解体業者に依頼するよりも費用が抑えられます。
適切な手順での解体業者探し
信頼できる解体業者を見つけることも、コスト節約のポイントです。
複数の業者から見積もりを取り、比較検討することで、適正価格での工事が可能になります。
解体後の土地の利用方法を決める
解体後の土地の利用方法を事前に決めておくことで、工事計画がスムーズに進みます。
もし新築を考えている場合は、その設計や建築計画も同時に進めると効率的で費用を抑えられる可能性があります。
まとめ : 家は解体をはじめる前から忙しくなる
家の解体工事は、単に建物を取り壊すだけではなく、事前の準備や手続きが非常に重要です。
公的機関への申請やライフラインの停止、名義人や相続人の確認など、多くの手続きを事前に行うことで、スムーズで安全な解体工事が実現します。